伝統構法の耐久性について
投稿日時:2017-09-12 14:07:13
木造の家屋は一般的に地震に弱いイメージがあるかと思います。実際、ここ最近数年おきに起こっている大きな地震で木造の家が地震で多く倒壊したことは記憶に新しいかと思います。しかし、その一方でこれだけ大地震の多い日本で、数百年と残り続ける木造建築があるのも事実なのです。
日本の木造建築は、戦前までは「伝統構法」で建築されていました。耐久性の低い木造住宅は、戦後に住宅がたくさん必要になった時に建てられた、言ってしまえば粗製乱造のものです。度重なる災害により、現在は建築基準が大幅に改善され、耐震性もUPしましたが、伝統構法と戦後の木造住宅は建設における基本が異なっています。
伝統工法は構造体となる部分を100年以上長持ちするように、木の歪みや痩せなども考慮して作られています。長い時間をかけてしっかりと乾燥させた木材を使用するので、木材そのものの強度が非常に高いのです。構造体の強さが伝統構法の秘密といえるでしょう。
免震構造になっているために地震に非常に強いという見方もありますが、これについては一概に肯定も否定もできないようで、まだまだ研究の余地があるようです。ただし、実際に寺院や仏閣など様々な伝統構法の建物が現存していることからも、一定の効果はあるのかもしれません。
今は古民家ブームもあって、伝統構法の家は人気があります。断熱性・気密性に乏しく、現代のライフスタイルにそぐわないといった問題はもちろんありますが、今後伝統構法による木造建築が復刻していくかもしれませんね。
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